哲学辞典
哲学の言葉は、日常語と同じ形をしていながら意味がまるで違うことがあります。この辞典では、それぞれの語について意味・原語・そして誰のどの著作で使われた語なのか(出典)を示し、その言葉を学べる本棚へ案内します。
収録語数:6語(日本語)
か行
- 現存在げんそんざいDasein 自らの存在において、その存在そのものが問題であるような存在者。ハイデガー『存在と時間』(1927年)の中心概念。
さ行
- 事物的存在者じぶつてきそんざいしゃVorhandenes 道具として使われる文脈から切り離され、ただ「目の前にある」ものとして捉えられた存在者。物質的な物という意味ではない。『存在と時間』第15〜16節。
- 実存じつぞんExistenz あらかじめ決まった中身があるのではなく、そのつど自らの存在へ関わっていくこと自体が本質であるような在り方。現存在にのみ割り当てられる。
- 世界内存在せかいないそんざいIn-der-Welt-sein 世界という容器の中にいるのではなく、はじめから世界に住み慣れ関わりながら在るという在り方。『存在と時間』第12節で導入される現存在の根本体制。
- 世人せじんdas Man 「人はふつうこうするものだ」の“人”。日常のふるまいを暗黙に決めている無名の誰か。他人ではなく、さしあたりたいてい自分自身がそれである。
は行
- 配慮的な気遣いはいりょてきなきづかいBesorgen 道具や事物に関わるときの現存在の在り方。日本語の「気遣い」から連想される他者への優しさではない。『存在と時間』第12節。
この辞典の方針EDITORIAL POLICY
出典を必ず示します。 その語がどの著作の何年の版で使われたのかを明記し、日本語で読める版(訳者・出版社)も併記します。
断定しません。 哲学の用語は解釈が分かれることが珍しくありません。定説が割れている論点は、その旨を書いたうえで両論を示します。裏が取れなかったことは書きません。
売り込みません。 辞典のページから商品ページへ直接リンクすることはしません。もっと深く知りたくなったときのために、その言葉を扱う本棚への入口だけを置いています。