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『I型さんのための100のスキル』書評——静かなまま力を発揮するために
★★★★★ 4.1 / 5.0(編集室評価)
結論: 日本の職場で明日から一つ試したい人へ。短い100項目から困りごとに合う工夫を拾える実践ハンドブックです。
- 書名
- I型(内向型)さんのための100のスキル(BOW BOOKS 025)
- 著者・訳者
- 鈴木奈津美(なつみっくす)
- 出版社
- BOW&PARTNERS発行/中央経済グループパブリッシング発売
- 形式
- 実用・拾い読み型/Kindleあり
- 難易度
- 入門
価格・在庫はAmazonでご確認ください
どんな本か
内向型の著者が関連書を約100冊読み、自分で試してうまくいったことを100項目へ絞った実践書です。2024年刊、約320〜336ページ。内向性の受容、ごきげん、人間関係、働き方・キャリア、リーダーシップ、チャレンジの6章で構成され、見出しから拾い読みできます。巻末には厳選50冊のブックガイドも付きます。
中心となる考え
スリー・グッド・シングス、感謝日記、言葉の言い換え、毎日0.2%の改善、弱いつながり、味方を一人ずつつくる、行動目標、80点ルール、Will/Can/Mustなどを、小さく実行する形へ変えます。100個を完遂する本ではなく、今の摩擦を減らす一項目を選ぶ辞書として使うと負担を増やしません。
読みどころ3点
1. 内容を場面へつなぐ
働き方だけでなく、プレゼンに弱さを入れる、交渉前に複数の選択肢を用意する、5分でできることを相手へ渡すなど、関係づくりの具体策があります。第5章でリーダーシップも扱い、内向型はリーダーに向かないという前提を崩します。結果ではなく行動を目標にする工夫は、最初の一歩を細かくする用途に向きます。
2. 著者の立場を正確に読む
著者の鈴木奈津美は青山学院大学卒業後、日本ヒューレット・パッカードに入社し、会社員と一般社団法人代表理事を複業しています。本人プロフィールの肩書きは「NLPコーチ」で、NLPは民間資格です。国家資格の記載は確認されていないため、心理士やカウンセラーなどの資格を持つとは扱いません。実践者によるビジネス実用書として読みます。
3. 内向型を固定ラベルにしない
書名の「I型」は、MBTIなどで使われる「I型(内向型)」という言葉を採ったものです。しかしMBTI®はThe Myers-Briggs Companyの登録商標で、本書はMBTI®の公式解説書ではありません。MBTI診断で型を確定する本として紹介せず、内向型という言葉を入口に日本の仕事と生活の工夫を集めた本として区別することが重要です。
留意点と読み方
学術書ではなく体験ベースの実用書なので、エビデンスを深く求める人には物足りません。すぐ行動できるなら苦労しない、最初の一歩こそ難しいという指摘もあります。網羅型ゆえ一項目は浅く、既知の内容も混じります。100個に圧倒されたら、今週の場面に関係する一つだけ選び、合わなければ戻す程度で十分です。
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